LPOにおける調査方法とは?LPOの成果を最大化するリサーチの考え方を解説

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LPOにおける調査アプローチとは - GO TO MARKET

ランディングページ最適化(LPO)において、多くのマーケターが「A/Bテスト」や「デザイン変更」に注目しがちです。しかし、最も重要でありながら見過ごされがちなのが「リサーチ(調査)」のフェーズです。本記事では効果的なLPO調査のアプローチについて解説します。

なぜLPOにリサーチが不可欠なのか

「良い施策は良いリサーチから生まれる」LPOの改善成果はほぼ最初のリサーチにかかっていると言っても過言ではありません。

リサーチなしのLPOがもたらすリスク

  • 「このボタンは赤の方がいい」「あのセクションはオレンジにしよう」といった根拠のない勘頼みの改善
  • ランダムな変更による非効率かつギャンブル的ななテスト
  • 仮説がない、あるいは仮説が弱すぎて、テスト結果から学ぶものがない。

リサーチがもたらすメリット

  • 実際のユーザーデータとインサイトに基づいた意思決定ができる
  • 真の問題点と解決策が特定できる
  • ユーザーのモチベーション・疑問・フリクションポイントの把握

定量調査と定性調査:両方が必要な理由

リサーチは大きく「定量調査」と「定性調査」の2種類に分かれます。

定量調査:「何が」「どこで」「どのくらい」起きているか

定量調査では、Googleアナリティクスなどを使い、何が・どこで・どの程度起きているかを把握します。たとえば「CTAをクリックしたユーザーの●%がフォーム入力前に離脱している」といった事実を数値で把握できます。定量データからは「問題の場所と規模」は分かります。しかし、なぜそうなっているかは分かりません。

LPOで行うべき定量調査とは?GA4で見るべきポイントを解説

定性調査:「なぜ」起きているか

定性調査では、ヒートマップ・インタビュー・レビュー等の分析を活用し、ユーザーがなぜそのような行動をするのかを深掘りします。たとえば「無料トライアルと書いてあるのにクレジットカード情報の入力が必要なためユーザーが不安を感じて離脱している」といった感情的な理由が分かります。

定量と定性の組み合わせが最適なインサイトを生みます。

LPOにおける定性調査を解説:「なぜ」を特定してCV効率を高める

実践的なLPOリサーチアプローチ6選

実践的なLPOリサーチのアプローチは大きく6つあります。リサーチにかけられる工数や予算によって、実際はどの程度のボリュームで調査できるかは変わってきます。

1)GA4(Googleアナリティクス4)

GA4は最も基本的かつ重要な定量調査ツールです。デバイス別パフォーマンス、サンプルサイズ、コンバージョン率・直帰率・エンゲージメント指標、流入元・キャンペーン別分析、ファネル分析、ページパス探索などを確認します。

2)PageSpeed Insights

Googleが提供するデバッグツールPageSpeed InsightsでCore Web Vitalsや読み込み時間を把握します。ページの表示速度は、ユーザー体験と検索エンジンの評価の両方に直結するため、LPOにおいても重要な指標となります。

3)ヒューリスティック分析(専門家による体験レビュー)

調査者が1ユーザーとして、広告からページランディング、決済まで全体プロセスを実際に体験します。広告とLPのメッセージのマッチング、ユーザーのモチベーション強化、コンバージョンへの導線が明確かどうかを確認します。「自分はサンプル数1人に過ぎない」という認識を持ちつつ、後のリサーチで検証するための仮説出しとして活用します。特にヒューリスティック分析では、体験上の障壁(バケツの穴)を見つけ出すことが期待できます。

4)インタビュー – 顧客インタビューや営業担当インタビュー

ユーザー本人に話を聞くよりも、時間効率が高く深い洞察が得られる手法です。カスタマーサービス担当者は毎日何百もの顧客との対話で蓄積した知見を持ちます。SaaSであればデモ担当者も同様です。1人のインタビューで、多数のユーザーインタビューに匹敵する情報量を得られることもあります。

5)ヒートマップ・スクロールマップ

もしヒートマップツールの導入が可能であれば、より多くの情報を入手できます。ヒートマップツールを使えば、ユーザーがLP上でどこをクリックし、どこまでスクロールし、何に注目するかを可視化できます。CVユーザーと非CVユーザー、デバイス、ユーザータイプなどで比較をし比較し、ヒートマップ上の差分を観察します。また、ファーストビュー閲覧直後の残存率も重要な指標となります。

6)レビュー分析

自社または競合のユーザーレビューを読み込みます。例えば業界のレビューサイト、もしアプリを公開している場合は、アプリストアのレビュー等を見ると良いでしょう。ユーザーが実際に使う言葉・表現、解決された問題・価値を感じたポイント、不満・疑問点などを把握できます。特にこれらのVoC素材はLP改善のメッセージングコピーとして直接活用できます。直近では、AIの活用により、大量のレビューであってもそこまで負荷なく対応が可能になります。

リサーチ中に使えるチェックリスト

リサーチ中は、以下の「効果的なLPの条件」をチェックリストとして活用しましょう。

  1. トラフィックソース(広告など)に対してLP上で適切なフォローアップがなされているか
  2. LP情報はユーザーのモチベーションを高めているか
  3. ユーザーが感じる不安や不確実性・疑問に答えているか
  4. フリクション(操作・認知・情緒)を軽減しているか
  5. ゴールへの導線が「直線」「最短」「クリア」であるか

まとめ

LPOにおけるリサーチ工程は施策の成功確率を大幅に高める最重要なプロセスです。定量調査で「課題のありかとその規模」を把握し、定性調査で「なぜそれが起きているのか」を深掘りします。この両輪を回すことで、根拠のある仮説設計や施策立案ができるようになります。

この記事を書いた人

akio_kimura

株式会社GO TO MARKET代表。CRO特化のマーケティング支援コンサルティングサービス「GrowthFuel」のプロデューサー兼オプティマイザー。CRO/Tipsでは海外情報や自身のプロジェクトを中心にCROのナレッジやノウハウを公開中。Invesp - CRO Mastery Certification / CXL - A/B Testing Mastery Certification

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