ECサイトのカテゴリページ最適化:商品を見つけやすくするUXの基本とは
ECサイトにおいて具体的な商品を探すための主要なステップがカテゴリページの表示です。カテゴリページの表示内容がユーザーニーズにマッチしていると商品探索体験が劇的に改善します。探したい商品やニーズにマッチした商品にすぐ出会える設計のECサイトは高い購入率につながります。つまり、適切なカテゴリページの設計は収益に直結するといえます。
本記事ではCROのベストプラクティスをもとにECサイトのカテゴリページの最適化ノウハウについて解説します。
カテゴリページの役割

まずカテゴリページの役割について整理してみます。ECサイトにおけるカテゴリページとは特定のカテゴリの商品を一覧化して表示させるUIが一般的です。業種やサービスによって適切な粒度は異なる前提ですが、アパレルであれば「アウター」「アクセサリ」「メンズ(ウィメンズ)」など、コスメであれば「化粧水」「美容液」など。ユーザーは一定程度具体的な粒度で商品を探索できます。
カテゴリページについては次の4つの役割を果たす必要があります。
- 好みや条件でしぼり込めるようにする
- 商品リストはわかりやすく・探しやすい
- リスト内の商品が自分に合っているかどうかすぐに判断できるようにする
- 目的の商品を見つけることに集中させる
カテゴリページを評価するときは、これら4つの役割がどれほど果たせているかを分析し、改善策を導き出します。
1. しぼり込み機能:ちょうど良い粒度の選択肢を与える
選択肢が豊富なことは集客面では強みになります。しかし、選択肢が多すぎるとユーザーの認知負荷は高まり、意思決定が難しくなります。ECサイトでは、フィルタリングや商品バッジを活用することで、特定の商品を目立たせ、ユーザーの意思決定を助けることができます。
フィルター機能

フィルター機能はユーザビリティとコンバージョン両面から必須の機能です。フィルターのないECサイトは論外と言っていいでしょう。フィルターの条件を決めるには、まず「ユーザーがその商品を選ぶ際にどんな基準を使うか」を特定する必要があります。例えば、パソコンなら価格・サイズ・色、さらに技術的なスペックも候補に入ります。ユーザーのリテラシーは様々なので、初心者から上級者まで対応できるフィルターを用意したい。
商品バッジ

商品バッジは「新着」「おすすめ」「人気」などのラベルで、特定の商品を目立たせるための情報要素です。バッジの心理的効果は強力です。例えば、飲食店で「スタッフのおすすめ」ラベルがあるメニューをつい選んでしまうように、ユーザーに安心感を与え、意思決定を後押しします。
商品バッジのベストプラクティスは以下となります👇
- 画像バッジ(視覚的なもの)のほうがテキストラベルより効果的
- バッジの使いすぎに注意。ほぼ全商品にバッジがついていると、ノイズにしかならない。あくまでフォーカスさせる一部に限定する。
- 「新着」「在庫あり」「人気」「残りわずか」など短文かつ自己説明的でわかりやすい表現が推奨
2. 並び順:デフォルト設定が売上を左右する

カテゴリページの商品は何らかの順番で並んでいます。その並び順は、ユーザーが見つけられる商品を左右し、売上に直結します。商品IDや登録日でソートされているサイトを見かけることがありますが、これはユーザーにとって有益な情報とはなり得ません。ベストプラクティス観点では「人気順」がデフォルトとして最も効果的と考えられています。なぜなら、ベストセラーはサイト訪問者の中で最も広い層にアピールしやすいためです。
ただしこれも絶対ではなく、サイトのコンテキストによって異なる場合があるため、A/Bテスト等で検証できればベストです。
3. ビジュアルで判断できる材料の提供:自分にマッチした商品か一目でわかる

オフラインでの買い物と違い、オンラインでは商品を実際に手に取ることができません。ユーザーは写真や説明文、価格といった情報だけで判断しなければなりません。
カテゴリページで商品適合性の判断を助ける3つの要素は以下の通りです。
- 商品写真は大きく:アパレル・ジュエリー・靴・時計といったウェアラブル商品で絶大な効果があります。あるアパレル小売が1行4商品から1行3商品(大きな画像)に変更したA/Bテストで売上が2割増加した事例があります。
- 商品名と短い説明文:商品名のみならず簡潔な説明文を加えることで商品ページへのクリック率が向上します
- 価格は隠さない:ユーザーには必ず予算があります。価格を見るためにわざわざ商品ページへ移動させることは、フラストレーションを生んでしまう懸念があります。
4. フォーカス:気が散る要素を排除する
カテゴリページの役割は「商品を見つけてもらうこと」です。その目的にそぐわない要素はなるべく除去する必要があります。ごちゃごちゃしたサイドバーや、バナー広告、メールサインアップはユーザーのフォーカスを妨げます。また、文脈と直接関係のないキャンペーンやお役立ち情報などのコンテンツにも注意が必要です。
カテゴリページ設計のアプローチとしては「ユーザーの商品探索に不要な要素がないか」という視点で現在の情報要素を見直してみましょう。確信が持てない場合は「特定要素を外したバージョン」でのA/Bテストがおすすめです。
カテゴリページのチェックポイント
これまで説明した要素以外にもおさえておくべきポイントがあります。いくつかを紹介します。
パンくずリストは必須

サイトにおける自分の位置(現在のページ)を常に把握できれば、ユーザーのページ移動に対する不安は和らぎます。特にECサイトにおいてはユーザビリティ観点でパンくずリストは必須といえます。もちろん、クローリング観点でも重要な機能です。
CTAはテスト余地あり

例えばAmazonではカテゴリTopページに表示している商品エリアにCTAを配置していません。実際「今すぐ購入」などの強めのCTAはカテゴリページではまだ商品を探している段階のユーザーに購入を迫っている印象を与えるため敬遠させられる可能性があります。一方で、「詳細を見る」などの比較的ソフトなCTAであればアクションを促せる場合もあります。もしCTAを追加しても、商品名・写真へのリンクは残しておく必要があります。クリックした場所がどこであれ、商品ページに遷移するようにすると自然なユーザー体験になります。
まとめ
本記事ではカテゴリページの最適化というテーマで解説しました。カテゴリページの最適化を検討する際は「ユーザーの商品探索の手助けとなっているか」という観点で現在のUIをチェックしましょう。
カテゴリページのチェックポイント:
- しぼり込み:フィルター・バッジで選択肢を整理できているか
- 並び順:デフォルト順がユーザーに意味をなしているか
- 視認性:写真・説明文・価格で「自分向けか」判断できるか
- 探索フォーカス:目的に関係ない要素が邪魔をしていないか
ユーザーがフラストレーションなく最短で欲しい商品とマッチングできればサイトの売上にもポジティブな影響を与えることができるという点で、カテゴリページ最適は重要な施策になります。ぜひ運営サイトをチェックしてみてください!